トラブる。
何でもかんでも名詞を動詞形にするのが日本人の良いやら悪いやらな特徴の一つなワケでありますが、そんなことはさておき。
朝ちょっと寝坊してしまったほかはリコーダーとも出くわさず、特に変わったこともない1日に、今日はなるはずでした。
帰り際。
いつものように学科があるからと急いで車学のバスが来る駐車場の方に向かい、しばし待っていましたら、隣の方からメガネを掛けたほっそりした男子が歩み寄って来るではありませんか。
「○○君でスか?」
「君」付けのわりには嫌によそよそしい面持ちで、そして若干に感じられるくらいの片言まじりでそう声を掛けてきた人がいました。
俺こんなイケメンとどっかで知り合ったかなぁ、と焦りながら物凄い勢いで過去の脳内モンタージュをしてみると、中学時代のとある男子が浮かび上がりました。
「……もしかして、○○?」
知り合いには極力君付けをしたないのが私のポリシーでして、間違ってたら随分恥ずかしい限りですが、ともかくまぁ彼は私の思い浮かべたその人でした。
中学1年の時に中国から転校して来た、彼です。
中学時代の私の友人で彼と同じ高校に通っていたセシルに、もしかしたら1ヶ月ほど前に聞いていたやも知れませんが、彼は工学部だったんだそうです。
日本に来たばかりともあってあまり中学の頃は喋りませんでしたが、すぐにバスの中で今までのことを話し合える仲になりました。
最後に会った時より遥かに日本語も上手くなっていました。いつにかは聞きませんでしたが、日本国籍も取得したのだそうです。私と同じ地元ですが、大学付近のアパートで一人暮らしをしているんだとか。
そう考えてみると、中学校など懐かしいものです。あれから4年弱しか経っていないというのに、本当に遠い過去のように思います。
あとは取りとめもない話をしました。学部が違いますからあまり話せる機会もないでしょうが、またああして喋れたらと思います。
車学と言えば、今日は学科のつもりで、授業中に喉が渇くことを予想して某ニート探偵の方が愛飲されているという缶ジュース、ドクターペッパー(通称ドクペ)なるものを買ってみました。
ところがどうでしょう。教室に入るなりやって来た先生が、
「本日技能教習の方に1件無断キャンセルが発生致しました。どなたか本日の学科、21番を次回に回し、今から技能をしてもよいという方はこの中にいらっしゃいますか。いらっしゃいましたら挙手の方、お願いします」
誰も手を挙げませんでした。
そこで、ここ数日技能予約を取れなかったこともあり、これ幸いと私が名乗り出てみることにしました。
多分他の皆さん、仮免を携帯していなかったのだと思います。そうでない人もいるかも知れませんが、本当にこんなこともあろうかと今日に限って仮免を持ってきていたのでラッキーでした。
そのまま指導員の方に連れられて、ロビーで配車券の発行、している間に指導員は裏でちょこっと手続き、私はまさかこんなことになるとは、急いでドクペを飲んでいました。
戻って来た指導員。
「それでは手続きが終わりましたのですぐに18番のお車の方にお乗り下さいーということでドクターペッパーを飲むのをやめてください(笑)」
その場では飲み干せませんでしたので教習が終わるまでラップに包んで冷蔵庫で冷やしておいてもらいました。
結局タイトルの件まで話せなった。借りたんです、マンガ。ToLoveる。