アベノミクスに向けて
世間では解散するだのしないだのと物議を醸していますね。
アナリストの予想では早ければ今月中旬には衆院解散、来月頭に総選挙をするのではないかとも言われていますが、国民からすれば「またか…」と言いたくなる人も多いことでしょう。
ですが、今回は今までとちょっと違うと思います。これまで数年のスパンで内閣が総辞職してきたというのは、閣僚が不祥事を起こしたか、政策が上手く回らず世間から強い批判を受けたかのどちらかである場合がほとんどでした。
今回、アベノミクスの「アメとムチ」政策の中にはムチとして10%までの増税が想定されていましたから、ここまでかなり順調に進んでいると言えます。そんな最中で増税を前に解散するというのは、増税に対する民意を確認する行為にほかなりません。
我々有権者は、増税に反対する立場ならば現野党に票を入れることでその意思を表明する必要があります。逆に増税を受け入れる立場ならば引き続き自民・公明に入れることでその計画を存続させねばなりません。
増税は我々にとってかなりの死活問題となっています。更なる増税でその煽りは今以上に酷いことになるでしょう。
しかし、私見ですが、消費税は20%まで上げていいと思っています。それは自分がいまその影響をあまり受けていないからとかそういう理由ではなく、日本の財政を健全化させるためのことです。今の日本の国債依存度は恐らく往年のギリシャより悪いはずです。にも関わらず国が破綻しないというのは何故か。我が国には異常なまでの預貯金があるからです。つまり国民に金を使わせればいくらでも国の借金など返済できる、という考えを、国だけではありません、世界的に投資家達が考えているからです。そうでなければ利回りは国債発行に比例して右肩上がりになるばかりで、ギリシャの二の舞になる末路は見え透いたことでしょう。
今後消費税増税に伴うインフレ率の上昇で名目金利が0に近い銀行預金は実質的に目減りしていく一方です。銀行にお金を預けていることはお金を減らしていることと同義です。野村證券の方のように、だから株をやれと言っているわけではなく、先々を見据えた上でその余剰金をどうするかということを「いま」考えていくべきなのではないかと思います。
今回の解散総選挙は、与党が勝つと思います。アベノミクスは続きます。6年後の東京オリンピック開催も決まりました。アベノミクスのバラマキで今後実体経済はより活発化していくものと思われます。「高い・安い」で商品価値を判断する時代は終わったんです。老後収入が0になったから致し方なく、ではなく、もっと積極的な貯蓄を切り崩していかなければならない、そういう時代だと思います。
そういう時代だからこそ消費税は引き上げるべきであり、この流れの中で一気に財政健全化を図っていくべきなのではないでしょうか。