県内を中心に就活する人と県外に出て就活する人の間で決定的な違いがあります。それは 旅費です。当たり前ですが県外勢の方が圧倒的に交通費、宿泊費が嵩むことになります。

参考までに新大前駅から新潟駅まで電車で237円、そこから、まぁバスを使ったとしてもせいぜい200~300円程度が関の山でしょう。そうすると1回往復で大体1,000円かかることになります。

ところが県外に出るとそうはいきません。例えば新潟-東京間なら格安バスを使っても往復7,000円はしますし、東京でローカルを乗り継ぐことにもなります。日帰りできないならどこかに泊まるしかありませんが、ビジネスホテルなら1泊7,000円は必至でしょう。そうなると1回の旅費が2万円オーバー、というのが相場です。

大体予想できることかもしれませんが、このように関東圏での就活は非常にお金がかかります。仕送りや奨学金でやり繰りできるという人、就活のために十分に貯金を積んできたという人ならばさして問題にはならないでしょうが、私のような苦学生紛いの場合最悪「お金がないから選考に行けない」ということになってしまいかねません。そんなつまらないことで自分の可能性を諦めたくないですよね。私もそう思いました。

じゃあどうやって資金繰りをするか、あるいは節約をするか。以下は、その記述です。

バイトをしよう

仕送りだけで生活してきた人はまずバイトを始めましょう。本来お金とは汗水流して稼ぐものです。誰かから借りてどうこうできればいいものではありません。もちろん就活真っ只中、挙げ句県外中心の就活となればそうそう暇もないとは思いますが、それでも合間合間を縫って働くくらいなら出来ると思います。

コツコツ稼ぐことがゆくゆくは自分のためになりますし、例えば接客を通してコミュニケーション能力が磨けるなど、仕事内容によってはこれからの就職活動にもプラスになることも多いですから、勉強や就活の支障にならない程度にバイトをすることはまず資金不足を回避する重要な第一手になります。

電車に頼りすぎない

仙台駅には行ったことがありますか? あそこは地下に東西連絡通路があるのですが、「仙台駅の連絡通路」と言っているくせにちょっと歩くと隣のあおば通駅にも辿り着けるんです。歩いて行ける距離って分かってるんだったらそりゃ最初から歩いて行きますよね。

まったく同じ例というわけにはいきませんが、東京でも似たようなことはあります。神田から秋葉原は歩いて行ける距離だし、御徒町から上野も歩いて行ける距離です。もともと住所からして秋葉原は外神田だし、御徒町も上野の区域なのです。

ですから、例えばバスを降りてどこかの説明会に行くとき、一つか二つ駅をまたぐくらいだったら、もしかしたらそれは歩いても大した距離ではないのかもしれません。電車に頼らず、時には 地道に歩くということが節約への第一歩に繋がります。

ただ仙台と違って方角だけ合っていれば100%辿り着けるかというとそうでもないのが東京の怖さですから、慣れないうちは会場まで徒歩数分程度で行ける最寄駅を使うのが無難かもしれませんね。

私鉄を使いすぎない

JRと比べ 私鉄は距離単価がやや高い傾向にあります。特にJRや複数の私鉄を乗り継ぐと、JR1本で同じ場所へ行った時より1.5~2倍程度の値段になってしまうことも関東圏ではしばしばあります。別に私鉄を使うのが悪い、というわけでは決してないのですが、関東の場合、「どういう乗り継ぎ方をしても目的地に辿り着く」ケースがほとんどなため、こういうことが起こってしまうのです。一般的に東京での距離単価は、 JR < 東京メトロ < 都営地下鉄 < その他私鉄という順になっているそうです。

大体の人は乗換案内アプリを見ながら乗り継ぐことかと思います。私もそうです。ただ、検索結果の最上位に表示された行き方が必ずしもベストとは限らないことには注意してください。例えば東新宿から草加(埼玉県)までを検索したものです。

検索結果2では49分710円ですが、検索結果4を見ると57分484円となっていることが分かります。安い方が最終的に到着する時刻は17分遅くなっていますが、それでもこれほど料金に差がつくのはなぜでしょうか。

それこそが、私鉄です。検索結果2では到着は早いですがそのためになるべく乗り継ぎを待たない「つくばエクスプレス」を利用しています。これが原因なのです。

もちろん時間が押しているという場合は仕方ありませんが、急ぎの用でもなければ、安くて乗り換えの少ない行き方を選ぶのがベターかもしれません。

宿泊費を抑えたい

1泊ならそこまで意識することもないでしょうが、就活でいざ東京に行くとなると何だかんだ説明会や選考が重なり、1週間連泊することになるケースもしばしば出てきます。筆者は5月末時点で5泊が1回と3泊が1回ありました。そうなるとビジネスホテルに泊まり込みでは経済的に大打撃です。

宿代にお金はかけたくないが野宿するわけにもいかない。こればかりは人によって状況が異なりますので読んでいる全ての方に必ずしも可能なことではないのですが、私はちょうど首都圏の大学に通っている友人がいたので、有事の際には居候させて頂きました。就活先に知り合いがいるというのは非常に大きいです。一人で連泊していたのでは調理や衣類の洗濯もままならないですが、アパートであればキッチン、洗濯機を貸してもらうこともできますし、物干し竿もあるでしょう。

居候で完全タダかというと……流石にそれはちょっと申し訳ないので、実家暮らしの人はそこから何か仕送りをしたり、そうでなければ現地で夕食を奢ってあげたりして、とにかく感謝の気持ちは忘れないようにしましょうね。

それでも知り合いとの都合が合わなかったり、あるいは他の県外に就活で行った際に泊めてくれるアテがなかったりすることはあるかと思います。諦めて大人しくビジネスホテルでも予約するか、男性で覚悟があれば ネカフェカラオケで一泊してもいいです。特にネカフェはシャワーも浴びれるし着替えもできます。パソコンがあるので情報収集には困らないしリクライニングチェアも結構快適なので普通に寝れます。そう考えると東京での就活、女性の方々にはやや制約が多く厳しいものになってしまうかもしれません。いや、別にネカフェには老若男女問わず色んな人がいるので、それが気にならないなら私としても吝かではありませんが。