企業によっては一次面接より先に来ることもあるグループディスカッション(:GD、またはグループワーク:GW)。部活動でディベート大会などにでも出ていなければおちおち雰囲気を掴むこともままならなそうな印象ですが、実際かなり苦戦すると思います。というか私はしました(笑)

大まかな印象としては、

  • グループで議論を進めることができるか
  • 全員が議論に参加しているか
  • 適切な役割分担ができるか
  • 時間配分ができているか
  • 明確な答えに辿り着けるか
  • 発表方法、資料が分かりやすいか
  • ワーク前に自己紹介などでアイスブレーキングできているか

この辺りを見られているような感じはありますが、それでも詳細な評価基準は不明ですし、もちろん企業によってどの部分を重視するのかは変わってくると思います。いずれにしても言えるのが 自分だけが完璧ではダメということでしょう。グループディスカッションという選考形態が取られている以上、少なくとも 集団の協調性は見られているものと思った方が無難です。

選考が始まる前に

会場に入ると席が割り振られ、ワーク開始まで数十分時間を持て余すことになることがあります。既にグループが数人揃っていればその時点で簡単に自己紹介でもしておきましょう。あらかじめ緊張をほぐしておくことは重要です。人が増えたらまた改めて自己紹介すればいいのです。

自分から進んで仕切らなくても首都圏の大手レベルの採用に参加する学生たちであれば誰かしらリードしてくれるとは思いますが、大体「出身大学は?」とか「就活どんな感じ?」とかそんなありきたりな内容で終始すると思います。いや別にありきたりだからっていきなりぶっ飛んだ質問投げ込まなくても大丈夫です。

具体的なテーマ

ケースバイケースですがGDでは主に明確な答えのない問題を集団で議論するということが多く、テーマも多種多様です。また答えがあってもそれに辿り着くまでに個々が持っている情報を共有しなければならならなかったり、あるいはあからさまに意見の割れそうな論題だったりと、言ってしまえば大手ではかなり 複雑なテーマが課されます。

私が今まで受けたGDのテーマは以下の通りです。

  • 当社の強みを活かせる新規事業を考えなさい(流通・専門)
  • 志望動機と入社後やってみたいことをまとめなさい(IT)
  • 2020年に向けて当社が社会に貢献できることを考えなさい(IT)
  • (グループ全員に情報カードが数枚配布された上で)与えられた情報から解決すべき問題点を見出し、発表しなさい(IT)
  • 次年度採用のGDのテーマを考えなさい(薬品・化粧品)

このように、数分で考え一言二言では発表できないようなテーマが課されることがほとんどです。

役割分担

大体5~6人のグループで行うことが多いですが、明確な役割としては、 司会進行書記タイムキーパーの3人がいれば十分です。あとの人は何をするべきかという話になりますが、もちろんグループワークですからそれぞれが意見することが大事なのは言うまでもありません。

ただ、自分ばかりが意見を言ってしまってはいわゆる「クラッシャー」になってしまいますから、他人の発言を尊重しつつ、「それもいい考えですが、私は――」とか「その意見に関連して――」というようにいくらか オブラートに包んだ言い回しをするなどして和を乱さないように留意しましょう。

それから司会とはいえグループをきちんと仕切れるかどうかは分かりません。議論が脱線したら司会以外でも率先して「まずはこの問題から話し合いませんか?」などと話題をテーマに戻す必要があります。同じようにタイムキーパーも常に時計だけを見ているのではありませんから、グループ全員が時間配分を意識しておくことも重要です。大手GDでは時間が足りず最後まで議論を詰められなかったということが多々ありました。

議論に参加できない!

大手志望の学生のほとんどは事前に学内セミナーなどでGD対策を徹底的に行っているので、引っ込み思案な人だとなかなか議論に入れてもらえない、ということもあります。元々人と話すのが苦手という場合はそれ以上かもしれません。

和を重視とはいえグループディスカッションです。発言しないことには評価してもらえませんから、何でもいいです、まずは勇気を出して話してみること。まともな司会であれば全員の意見を無碍にしないことが評価対象であることも分かっているはずなのでどんな意見であれ少なからず拾ってくれます。それを一つのきっかけにして周囲の意見に同意したり更に追加的に意見したりすればいいのです。

グループで一人でも参加しない人がいると、それは全体の評価にもマイナスになります。「喋ったら迷惑になってしまうかも」などと考えるのではなく、「自分も喋らないと受からない」という意識を持って、 みんなで合格するんだというモチベーションで臨みましょう。